悦子は熱く湯気の出そうな息で呼吸を繰り返す。
口にこもった湿った空気が熱い熱気となって口内や唇に触れる。
先ほどまでの痴態からようやく解放されて悦子は生唾を飲み込む。
痛いほどに朱色に染まった乳首や乳房。悦子の首筋に至るまで文人が口に含み、吸出したキスマークが付けられている。
たった16歳。
たった16歳の少年に一回りも年上の女性である筈の悦子は良い様に弄ばれていた。
彼に迫り、キスまで行った所までは良かった。そこまではまだ悦子が主従関係の主を先行していたはずであった。
しかし、胸。おっぱいを少年に与えたのがいけなかった。
女性の象徴である乳を好きに弄ぶ事の出来る権利を与えられたことで少年は淫逸に興奮し、また、征服感に増長してしまったのだ。
だから、いま少年は悦子を見下ろし、その自分の股間からテント型に突き出る怒張を突き出し見せている。
まるで、悦子にご主人様である自分に奉仕をしろと訴えている様に見える。
「………」
しかし、悦子は黙って彼の、文人の怒張に奉仕をしようとする。
これはチャンスなのだ。
まさに一発逆転の程の大きなチャンス。
先ほどまでは自分の女性的象徴を良い様に弄ばれていたが、今度は自分が文人の男性的象徴である怒張を弄ぶ番だと悦子は、心で静かにほくそ笑んでいた。
文人の執拗な愛撫ならぬマーキングに少なからず興奮をしていた悦子の口から熱い吐息が出る。