この話は続きです。はじめから読まれる方は「寝取られ亭主」へ
また‥?
またとはどう言う意味だろう‥
「美由紀‥」
肩を揺すり呼び掛けるが反応はなかった。
諦めて寝ようとするが目が冴えてしまって寝付けなかった。
隠す様に手にしていたあの白い携帯は何なのだろう‥
ベッドを出て美由紀の様子を確認してリビングへと向かった。
テレビの横にいつも見る携帯は置いてあった。
恐る恐る着信やメールを確かめてみても不審なものは見当たらなかった。
あの白い携帯は‥
美由紀のいつも持ち歩いているバッグが目に止まった。
開けてみると目指す物がそこにあった。
美由紀の起き出した気配がないのを確かめて取り出そうとした時,
「何やってんの?」
背後から声を掛けられて立ち竦んだ。
「いや‥ただ‥」
悪戯を見つかった子供の様にただ許しを請う自分‥
逆に美由紀は堂々としていた。
「見つかっちゃったんだ。」
悪びれる風でもなく美由紀が言った。
情けない事に問いただすでもなく何事もなかった事にしたい自分‥
「別れる?やっぱり私,結婚は向いてないんだ。」
「別れるってそんな‥」
そんな大事に発展するとは思えなかった。