この話はつづきです。はじめから読まれる方は「魔性の転校生」へ
山田美羽が転校してきて早2ヶ月が過ぎようとしていた。いつしか美羽の周りには人が集まるようになっていた。同級生だけでなく中には2年、3年の先輩達もいる。その人気ぶりも美羽の容姿からみれば納得だが、それだけではなかった。
とりまきの一人、3年の須藤幸子同様、約半分は美羽と既に関係をもっていたのだ。ある者は美羽から誘い、ある者は自分から美羽に誘いをかけた。そして誰もが皆、美羽の虜になったのだった。
「何あれ、この間転校してきたC組の子でしょ。ちょっとかわいいからって、皆チヤホヤし過ぎなんじゃない。うちのキャプテンまで」
照美はバレー部である。
「照美、知らないの。あの娘、レズなんだって。だからそっち系の人に人気あんのよ」
「じゃ、キャプテンも?」
「あら、貴女何にも知らないのね。キャプテンもレズよ。うちはかの有名なレズジョだよ。あんたも気をつけなよ。襲われても知らないから」
「知らなかった~。でもま、人それぞれだからね」
照美は深くは追求しなかった。自分も藤子との事があるからだ。
その日は部活が終わった後に照美は忘れ物をしたことに気付き、夜になっていたが学校に
戻ってきた。
「やばいやばい、忘れるとこだった」
部室に入ろうと扉の前まで来ると、何やら女性の声が聞こえる。
「あん、あん、あん」
やな予感がしたので、少しだけ扉を開けて中の様子を見ることにした。照美の目に異様な光景が飛び込んできた。二人の女性が裸で絡み合っていた。一人は大柄でお尻をこちらに向けて四つん這いになっている。もう一人は小柄で女性の後ろからお尻めがけて前後に腰を振っている。顔は見えなかったが、小柄な女性のほうは腰に黒いベルトを巻いていた。(やだ、部室で何やってるのよ。忘れ物取れないじゃない)ただその場で立ち尽くし終わるのを待つしかなかった。