長井加奈子はごく普通の専業主婦である。年は32歳。9歳と7歳の男の子がいる。 夫はサラリ-マンで4つ上。ここ最近はSEXも月2ぐらいに減ってきたが、何不自由なく過ごして
長井加奈子はごく普通の専業主婦である。年は32歳。9歳と7歳の男の子がいる。
夫はサラリ-マンで4つ上。ここ最近はSEXも月2ぐらいに減ってきたが、何不自由なく過ごしている。ある時、小学校の役員会の飲み会で本当かどうかびっくりするような噂を聞いた。
「中山さんところの奥さん、浮気してるらしいわよ。浮気と言っていいのかわからないけど、相手は女性なんですって」
「えっ、女性ってもしかして、レズってこと?」
「鈴木さんが見たらしいんだけど、ラブホテルから女性と腕を組んで出てきたらしいのよ」
「え~あの上品な奥さんがレズだなんて信じられない。相手の女性はどんな感じの人だったの」
「顔までは見えなかったそうなんだけど、おさげ髪で背の低い若そうな人だって言ってた」
「レズに走るなんて、旦那によっぽど相手にされてないのかしら。ははは」
冗談を言ってはいたが、加奈子の胸はバクバク鳴っていた。レズビアンという人たちがいることは知っていたが、まさか自分の身近にいるなんて初めてのことだったからだ。それから加奈子は妙にレズという言葉が頭にこびりついていた。
ある日、上の息子の良太がゲ-ムを中山君の家に忘れてきたから一緒に取りに行ってほしいと言ってきた。日も暮れて良太一人で行かす訳にもいかず、付いていくことにした。お宅の前に着いて呼び鈴を鳴らそうとすると、ガチャといきなり玄関が開いた。中からはセ-ラ-服の、見かけない女子高生が出てきて目が合った。かわいらしい、目のパッチリしたおさげ髪の娘だった。
「千鶴さん、お客さんよ」
そう言ってその娘は私達と擦れ違うように出て行った。
「長井です。息子がゲ-ムを忘れたみたいで」
「あ、はい」
奥から中山さんの奥さんの声が聞こえた。が、なかなか玄関に出てこない。10分ぐらい待たされて、ようやく現れた
奥さんの姿に少しドキッとした。髪は乱れて、洋服もあわてて着たのか所々肌蹴ている。顔も涙目で上気すら発してるんじゃないかというほど紅潮している。
「はい。ゲ-ム」
「すいません。それより大丈夫?疲れてたんじゃないの。今出て行かれた学生さんは?」
「あっ、え、えっと娘の同級生。娘がいないんで帰っちゃった」
「あそう。では、お邪魔いたしました」
加奈子は確信していた。(今の女子高生がきっと中山さんのレズの浮気相手だ。聞いてた話とピッタリじゃない。
しかも奥さんの今の姿。ついさっきレズってた後だったんだわ。)加奈子は衝撃的な現場に会い、興奮を覚えた。
その夜、久しぶりに加奈子は夫におねだりをしてみた。いつもは夫から来るのだが、夕方の一件があって興奮が治まらない。しかし夫は「疲れてるんだ」とさっさと寝てしまった。
残された加奈子はオナニ-をして慰めるしかなかった。その夜は、中山さんとあの女子高生がレズSEXをしていることを想像して気をやった。
加奈子はノ-マルな女である。今までレズになんか全く興味がなかった。男という異性があるのにどうして女が女を求めるのか、今でも理解できない。それでも加奈子はあの女子高生を捜した。案外簡単に見つけることができた。
あの制服の高校は知っていたし、中山さんの娘の同級生という線でいけば辿りつけた。ただ自分が何をして、何を求めているのかは自分でもよくわからなかった。しいて言うならば、好奇心だ。いたずら心なのだ。本気でその美里という娘と愛し合いたいと思っているわけではなかった。ただ、(レズってどんな感じなんだろう。自分は今まで不倫したことなどなかった。ちょっとぐらい私もアバンチュ-ルがしたい。レズだったら浮気にならないよねえ)
ぐらいの気持ちで美里を捜していたのだ。
「貴女、藤本美里さんよね。ずばり聞くけど、貴女レズビアンなんでしょ。実は私もレズに興味があるの。奢ってあげるからチョットおねえさんと遊ばない?」
加奈子は思い切っていわゆるナンパをした。それ以外に美里に近づく方法が思い浮かばなかったからだ。
「ふ~ん。おばさん私がレズってどこで知ったの?当ってるけど」
美里は警戒しながらもじっくり加奈子を見定めているようでもあった。
「実は、中山さんのお宅で見かけたの」
「ああ千鶴さんかあ。それでか。う~ん、いいわよ。でも一つ言っとくけどさ、おばさんさ、レズに興味があるって言ってもレズの経験はないんでしょ。私と火遊びして大火傷しても知らないよ」
そう言うと、美里は加奈子の手を強く引っ張り、よく使うホテルへと消えていった。
<つづく>
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