去年の夏の話です。
私は当時大学4年生でした。
高校の時からの友達だった仲良しの子2人と地元で遊ぶ事になりました。
私は地元の大学に通ってましたが、友達2人は東京と千葉で大学生活を送ってました。
友達は『沙耶(さや)』と、『愛美(まなみ)』という名前です。
3人で会うのは久しぶりだったので、あーでもないこーでもないと、ことのほかガールズトークは盛り上がりました(笑)
で、学生生活も最後だし、社会人になったら会える機会も少なくなるし、せっかくだから今のうちに3人で遊んで思い出でも作ろうかって事になりました。
と言っても私の地元は田舎も田舎で、近くに女子が遊べるような場所なんてありませんでした。
何をして遊ぶか3人で話してた時に、沙耶が「そう言えばここって有名な心霊スポット無かったっけ?3人で肝試し行かん?」と言い出しました。
怖がりの愛美は、「絶対無理ー!」と全力で拒否(笑)
私は、「そう言えばあそこって今年で取り壊すって言ってたから、あの場所で肝試し出来るの今回ラストだよ!思い出作りにさぁ、3人で行こうよ」と提案しました。
愛美は、「待って待って、別に肝試しじゃなくても良くない?」と半分キレ気味でした。
でも結局、愛美は沙耶と私に説得され渋々納得しました。
すると乗り気じゃなかったはずの愛美が、「でもさ、行くなら普通に行っても面白く無くない?」と言うので、私が「じゃあビデオ回す?お化けとか映るかもしれないしw」と言うと、沙耶が「ビデオは普通に回すじゃん、何かもっと変わった事しよう」と言うのです。
(他に何かある?)と思ってたら沙耶が、「どうせなら3人とも裸で行かない?」と、とんでもない事を言い出しました。
「はっ?!」
私と愛美は思わず聞き返しました。
それはそうです、沙耶の言った事が一瞬理解出来なかったし・・・。
でも沙耶は、「うちら3人だけだし、これやったら絶対一生の思い出なるって!」と言うのです。
愛美が、「思い出と言うよりトラウマになりそうww」と苦笑いしました。
でも結局、あの場所での最後だし、3人の思い出を作る!っていう謎の固い意思によって、裸で肝試しをする事が決まってしまったのです。
向こうに行ってからだと意思が鈍ったり、やっぱり嫌だという事になりかねないので、私の家から裸で行く事になりました。
私と沙耶は裸になりました。
お互い裸を見るなんて正直初めてだったし、3人でテンション上がってました(笑)
「愛美も早くっ!」と私が急かすと愛美は、「恥ずかしすぎて、どうしても裸になれない・・・下着姿じゃダメ?」と言い出しました。
無理やり裸にひん剥いて愛美が態度を変えるのも嫌だったので、結局愛美は下着姿でOKって事になりました。
沙耶は、「めっちゃ恥ずかしいんですけどー」と言いながら私の車に乗り込みました。
「これ誰かに見られたら、うちら絶対変態だと思われるじゃんw」
そう言いながらも愛美はビデオを回す係でした。
そしていよいよ私の運転で、今回の舞台となる心霊スポットへ向かったのです。
その場所は私の家から車だと15分ぐらい走った山の中腹にあり、かつて地元の病院だった現廃墟。
地元では有名な心霊スポットでした。
過去にテレビが取材に来て、ここで撮った写真や動画がテレビ番組で紹介されたりもした事があります。
病院の前に車を停めて、3人で降りて近づいて行きました。
愛美は、「絶対離れないでよ、怖いんだからぁぁ」と私にしがみついて歩きます。
沙耶は意外と平気なのかサクサクと進んで行きました。
ビデオ担当だった愛美ですが、たぶんこの先怖がって撮影できないだろうからと沙耶がビデオ回す係を変わりました。
入り口に着くと愛美は、「やっぱ帰ろう、無理無理無理」と言い出しました。
私は、「ここまで来て帰れるわけないでしょ・・・それに私たち裸だし、愛美だって下着のまま来た道歩いてたら捕まるかもよ?」と冗談半分に言いました。
愛美は、「うぅ・・・私、絶対トラウマなるし・・・」と文句とも諦めとも取れる言葉を言いました。
建物の中に入ってからの事は怖すぎて書けません。
ホント私も軽くトラウマになるぐらい怖かったので(笑)
そして、出てきた時には恐怖で鳥肌&全身汗だく、正直生きた心地はしませんでした。
その時、私は沙耶が居ない事に気づきました。
沙耶は建物に入ってからも、「暗いけど思ってたほど怖くないじゃん」とか言いながら、私と愛美より先を歩いていたのです。
だから先に出て待ってると思っていましたが、何故か姿が見えません。
愛美は、「ちょっとヤメテよー、沙耶ぁ、どっかに隠れて脅かそうとかしてるんでしょ?」と私を引っ張って周囲を探そうとしました。
その時、近くの雑木林の方から微かに声が聞こえた気がしました。
愛美は幽霊だと思って怖がりましたが、私がそっちへ行くので仕方なくついて来ました。
そしてそこで私と愛美は衝撃の光景を目撃する事に・・・。
雑木林を少し入った開けた所で、沙耶が2人の男に犯されていたのです。
私はびっくりしながらも沙耶を助けに行こうとした時、突然後ろから声を掛けられました。
振り返ると若い男がニヤけた顔で私を見ていたのです。
私と愛美は逃げようとしましたが捕まってしまい、沙耶が居る所に連れて行かれました。
男たちは、「裸で肝試しに来るとか、お前ら最初からこういう事されるのが目的だったんだろ、どうせ」と言って、私と愛美にも襲い掛かって来ました。
沙耶はもう何度もやられたみたいでぐったりして動けなくなっていました。
私は声を掛けてきた男に襲われました。
「こいつレイプされてるのにマンコびしゃびしゃにしてるぜ、変態女だな」とか言われて・・・。
濡れてたのは肝試しで怖かった汗のせいです、絶対・・・(そう思いたい)。
結局、最後は中に出されて私たちは解放されました。
その時には既に夜が明け掛かっていました・・・。
一生の思い出のはずが、一生のトラウマになってしまいました。