この話は続きです。はじめから読まれる方は「寝取られ亭主」へ
仕事で‥
職業病,間が悪く仕方ないのだろうと思ったつもりでいたのでした。
帰るとすぐに美由紀のアパートへと向かった。
預かっていた鍵で中に入るとなぜか不安に襲われた。
郵便受けには何枚かの年賀状とダイレクトメールが入れたままになっていたのを見て数日間以上,家を空けていたのが想像できた。
実家でも帰ってるのかな‥
書き置きをして仕方なく部屋に帰ったのだった。
その2日後‥
「帰ってきた?」
忘れていた様に電話が掛かってきたのだった。
3年前春‥
「結婚しないか?」
「なんで?今のままで良いじゃない‥」
もっと喜んでくれるかと思っていたので正直がっかりしたのと,その時に美由紀に離婚歴があるのを知らされた。
「そんな過去の事は気にしないから。」
美由紀を説き伏せ籍を入れた。
3年前夏‥
あれほどセックスに貧欲だった美由紀が避ける様になったのが不思議で仕方なかった。
その頃から言い知れぬ不安を抱く様になっていた。
もしかしたら他に男がいるのではないか‥
美由紀の仕事柄の不規則さは了解の上だったはずなのに‥
夜勤が度重なる事に疑惑を感じる様になった。
それと同時に奇妙な興奮を覚えるもう一人の自分の存在を認識した。
一人,部屋で美由紀の帰りを待ちながら‥
自分以外の男と奔放にセックスを重ねる妻を妄想すると異常なまでに興奮するのだった。
3年前秋‥
恐れていたと言うか期待していたと言うか‥
美由紀の不貞を確定付ける出来事があった。
セックスを拒む事が依然として続いていたが割合にして三度に一度は応じていた美由紀だったが,頑なに拒まれた日が続いた。
不審に思い,偶然を装って入浴から出た気配を見定めて脱衣場のドアを開けると美由紀が慌てて浴室へと逃げ込んだ。
垣間見えた股関にあるべき淫毛がきれいになくなっていた気がした。
そして隠す様に見た事もない白い携帯電話を持っていた事も‥
「おい。」
「ノック位してよ!」
激しい調子に気負されて何も言えなかった。
その日の夜,美由紀が寝付いているのを確認して下着の上から股間を触ってみると淫毛がないのが確認できた。
「美由紀‥」
寝顔に呼び掛けると
「また‥?」
と寝ぼけながら呟いた。
また‥?
疑惑は深まるばかりだった。
つづく「寝取られ亭主3」へ