この話は続きです。はじめから読まれる方は「女優 」へ 当時、私は上京して間もない頃で、小さな劇団で下働きしながら演技の勉強をしている女優の卵。たまに立つ舞台ではいつ
この話は続きです。はじめから読まれる方は「女優」へ
当時、私は上京して間もない頃で、小さな劇団で下働きしながら演技の勉強をしている女優の卵。たまに立つ舞台ではいつもエキストラの役でまだまだ演技について何も知らなかった。
それでもアルバイトをしながら一生懸命女優になることを夢見、劇団に通い詰めた。それなりの役がもらえるようになった頃、ファンレターのような一通の手紙が楽屋に届いた。
『貴女の演技には何か感じるところがあります。一度事務所に連絡下さい。映画プロデューサー山口久子』
映画プロデューサー、私はその肩書きに興奮し、胸躍った。早速連絡し、会うことになった。山口は私を都内の一流ホテルのロビーに呼び出した。
「食事まだなんでしょ。ここのレストランで何か食べながらお話しましょ。ついてらっしゃい」
いかにも高そうな料理を食べながら山口は当たり障りの無い話をするだけだった。そして、食事を食べ終わった頃、話を切り出した。
「貴女、レズでしょ」
いきなりで返答に困った。確かに私は小さい頃から男性よりも女性が好きだった。自分が同性愛者なのだと理解してからは女性の恋人もできるようになった。この頃も同じ劇団の女の子の彩夏と秘かに付き合っていた。
「一目見てピンときたわ。実は私もレズビアンなの。同じ種類の人間は何となくわかっちゃうのよ。ねえ貴女、今後女優としてやっていきたいなら、私のような人間を味方に付けていた方が得よ。このホテルの一室をとってあるわ。言ってる意味解るわよね」
「・・・」
彩夏のこと、劇団のこと、上京してきた時の思い、いろんなことが頭を巡った。そして私は頭を縦に振った。
「いらっしゃい。部屋でたっぷり私が貴女の演技を見てあげる」
私は意を決して、言われるまま山口について行った。
「いやぁ~、おま〇こいっちゃう~いく~、だめだめだめもう死ぬ死んじゃう、許してぇ~うっわああああ~おま〇こいい~」
一時間後、私はベッドの上であられもない格好のまま、獣の様な喘ぎ声を叫びながらのた打ち回っていた。
山口は性に貪欲だった。そしてそのSEXは怪物以外の何者でもなかった。私はそのモンスターに飲み込まれ、抗う術も無いまま淫乱に快楽を求めていった。山口が与えてくれるエクスタシーは、この世のものとは思えぬほど私を魅了した。おそらく私はエクスタシーを味わいながら泣いていたと思う。それは歓喜の涙だった。こんな深いエクスタシーは生まれて初めてのことだった。恋人のことに思いを巡らす余裕など既になかった。
「貴女、すごく気に入ったわ。これからも私が呼び出したら来てくれるわね。その代わり何かと便宜を図ってあげるわ」
(身体がバラバラになったみたい。彩夏のことも劇団のことも、もう何も考えられないわ。)
私は遠くで山口の声を聞きながら、気だるさの中で眠りについた。
私は劇団を辞め、山口の紹介してくれた事務所に入った。彩夏とも泣く泣く別れ、山口の愛人として囲われる身となった。
彩夏はうすうす感づいていたのか、最後に
「この淫乱女!」
と私を罵った。胸が張り裂けるように痛かった。
それから暫くして山口からオーディションを受けてみないかと連絡があった。
「今度、女性同士の愛をテーマにした映画を撮るの。主演は坂口貴子。何とかオールヌードの濡れ場シーンを撮らせてもらうところまで扱ぎつけたわ。後は相手役、そのオーディションを今度するの。当然坂口との絡みがあるから、全裸にならなければいけないけど、どう?これはチャンスよ。貴女にピッタリの役だと思うわ」
「はい。ぜひ受けさせてください。がんばってみます」
「わかったわ。じゃあ関係者に言っておく」
心が弾んだ。坂口貴子といえば私の憧れの大女優。そんな方と共演出来るかもしれないなんて、しかもベッドシーンまで。
がんばらずにはおれなかった。オーディションは狭き門だったが、トントン拍子で進み、なんと最終選考まで残ったのだ。
最終選考は坂口貴子本人も来るという。私は夜も眠れなかった。当日貴子さんが現れた。眩いばかりの美しさだった。
貴子さんはすました感じで私を見ていた。私は貴子さんに一瞬でも目に焼き付けてもらいたくて必死に演じた。後日知らせが来た。合格だ。天にも昇るような気持ちだ。山口から連絡が来た。
「よかったわね。これで貴女も晴れて女優の仲間入りよ。がんばってね」
「はい。山口さんのおかげです。ありがとうございます。私一所懸命がんばります」
初顔合わせの日、私は緊張していた。
「里崎りかです。宜しくお願い致します」
帰り際、貴子さんから話しかけてきた。
「里崎さんこれからよろしくね。てっきり私はもう一人の子が受かると思っていたわ。でも貴女も光っていたわよ」
ショックだった。憧れの貴子さんにいきなり駄目だしを食らった感じだった。と同時に腹が立った。これが新人いびりだろうか。その日は悔し涙で泣き明かした。
クランクインして撮影は順調に行っていた。そして明日はいよいよ濡れ場のシーンだ。私もどことなく落ち着かない。
そんな時、山口から呼び出しがあった。その夜私は山口の家で一晩中啼かされた。山口は異常なまでにいつもより貪欲に私を求めた。山口は徹底して相手に快感を与えることでエクスタシーを覚えるらしい。タチ専門である。私から山口に愛撫することを嫌う。私はそれが不満に思うことがある。
「どうだ、クリを剥き出しにして吸われながらこっちをこうすると、逝きそうだろう」
「いっちゃういっちゃう、許してぇ~」
「まだまだ、アナルにも1本入れて、どうだ?これは。くちゅくちゅやらしい音が鳴ってるぞ」
「ああああ~だめぇ~いぐううう」
「明日はりかのこの体が人前に晒されるんだな。坂口貴子と肌を合わせるんだな。あ~口惜しい。りか、あんたは私のもんだよ」
山口はSEXの最中、男言葉になりながら訳の解らない事を言い出していた。だが私も悶々と眠れない夜を過ごすより
今夜は山口と快楽の海にどっぷり漬かっていた方がいいと思った。
つづく「女優 3」へ