この話はつづきです。はじめから読まれる方は「同愛」へ
俺はアンタが嫌いだ。拾ってくれたからって俺を子供扱いするアンタが嫌いだ。
少し歳上だからって大人な余裕を見せて俺を嘲笑するアンタが嫌いだ。
俺はアンタに負けたくない。
体もデカイ。
態度もデカイ。
俺に優しくしやがるところも嫌いだ。
俺がアンタをどう思っているかなんてアンタは知らない。
毎日毎日、知らない女と過ごしやがって。
決まった相手はいないのか?
そんなふしだらなところも大嫌いだ。
昨日、知らない女とアンタがしてるところを見た。
見たくもないのに見せられた。
部屋のドアを閉めとかないのが悪い。
俺を子供扱いして夜は寝ていると思ってたアンタが悪い。
知らない女はアンタのものをしゃぶってた。
アンタを気持ち良くしようとしゃぶってた。
でも、アンタが気持ち良さそうじゃないのは一目で分かった。
あんなんじゃ駄目だ。
あんなんじゃ、アンタが満足する筈がない。
俺なら。
俺なら出来るのに。
アンタが欲しいものはすぐ分かる。
アンタが望むものは聞かなくたって分かる。
いつも見てるから。
いつもアンタのことを考えているから。
知らない女はアンタに犯されて気持ち良さそうだった。
アンタのもので突かれて、まるで、狂ったかのように泣きながら笑みを浮かべてた。
悔しい。
俺はこんなにもアンタが嫌いなのに。
どうして?
俺がアンタと同じだから?
俺がアンタと同じものを持っているから?
悔しい。
悔しいよ。
俺のここはアンタと同じようにアンタを求めてる。
でも、知らない女と同じことも出来るんだ。
アンタが望むなら、俺はそこでアンタを気持ち良く出来るんだ。
俺のとは違って、アンタのがとてつもなく大きいのは知ってる。
でも、大丈夫。
アンタのだから。
大嫌いなアンタのが入ってくるのなら。
欲しいよ。
羨ましいよ。
知らない女にあんなに深く、激しく、出し入れして。
欲しいよ。
俺はいつも想像だけ。
いつも想像だけで自分で弄ることしか出来ない。
大きいの入るようになったんだ。
アンタの為に。
アンタのを入れやすくする為に。
入れて欲しい。
知らない女にじゃなくて。
知っている俺に。
いつも俺を可愛いって言ってくれるじゃないか。
だから、だから。
もう、我慢出来ない。
今日は女を連れて来なかった。
一人で酒を飲んで寝室に向かって行った。
大丈夫だよな。
わからないよね。
俺が女の格好で行っても。
アンタはいつものように知らない女を犯すだけ…。
つづく
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