嫁と結婚して3年経ち、そろそろ新鮮な気持ちもなくなったので子作りをしようと思っていた。嫁ももうすぐ30歳になるし、早めに作っておいた方が子供も幸せかな? と言う気持ちからだ。でも、2か月ほど頑張っても出来ず、意外に出来ないものだなと思っていた。
『まだたった2か月でしょ? そんなに簡単にできちゃったら、少子化になんてならないわよ』
嫁は、明るく言った。結婚して3年、交際期間から数えると6年くらい経つが、ほとんど喧嘩もなくやって来た。俺にとっては、出来すぎな嫁だなと思う。
嫁の里帆は、肩までの黒い髪がとても綺麗で、地味な印象をもたれがちだけど、顔もとても可愛らしいと思う。眼鏡をかけているのでそう見えるのかも知れないが、探してみるのであ〜るとか言っている、不動産のCMの女の子に似ていると思う。
ただ、一見地味な見た目の印象も、服を脱ぐと変わる。着痩せするタイプなので細身な体に見えるが、脱ぐと凄い。Fカップのおっぱいは真っ白で餅みたいだし、太もももムチッとして肉感的だ。そのくせ、ウェストはくびれているのでデブと言う事もなく、最高に抱き心地がいい身体だと思う。
まだ子供もいなくてヒマなので、ホームセンターにパートに行っているが、同僚や客に口説かれないか心配だ。ただ、いつの頃からか心配が興奮に変わり始めていて、嫁が他の男に口説かれる姿を想像して勃起してしまう事がある。
そんなある日、久しぶりに大学時代の友人と会った。コンビニで偶然会った拓は、相変わらず軽いノリで、学生のようなチャラい格好だった。
「久しぶり〜。なんか、真面目な社会人になった感じだな」
俺の格好を見て、そんな事を言ってくる拓。そういう拓は、アロハシャツみたいな格好だ。
「あれ? お前って、なにやってるんだっけ?」
あまりにチャラい格好に、思わず聞いてしまった俺。
「あぁ、会社やめて、ネットでゴチョゴチョっとな」
そんな風に答える拓。相変わらずのうさんくささに笑ってしまった。でも、人なつっこい彼なので、それも許されてるのかな? と思った。
そして、コーヒー屋でお茶をしながら近況を話し始めると、拓はけっこうニッチなジャンルの輸入業のような事をしていて、けっこう儲かっているようだ。ただ、結婚はしていなくて、気ままな独身暮らしをしているそうだ。イケメンで金も持っていれば、相手には事欠かないと思うけど、興味がないのかな? と思った。
「相変わらず、出会い系とかナンパはしてるの?」
俺が質問すると、
「まぁね。最近はナンパばっかかな」
と答えた。拓ほどのルックスなら、ナンパしても成功率は高いんだろうなと思う。
「相変わらず、人妻ばっかり?」
そんな質問をした俺。拓は、大学の頃から人妻が好きで、というか、人妻しか興味がなくて、トラブルになった事も何回もある。
「まぁ、性癖は変わんねーよ。ていうか、お前はどうなの? 結婚生活は上手く行ってる?」
拓は、俺に質問をしてきた。俺は、素直にちょっと新鮮さが薄れてきたから、子作りを始めたと答えた。
「おっ、それはいいな。俺が作らない分、いっぱい作ってくれよ。少子化解消のためにな」
拓は楽しそうに言う。俺は、人妻食いのお前が言うなよと言って笑った。
これをきっかけに、拓とはちょくちょく会うようになった。昼飯を食べたり、お茶をしたり、主に昼間に会う感じだ。さすがにコイツだけは嫁に紹介出来ないなと思いながらも、拓と嫁を会わせたらどうなるんだろう? と、考えるようになっていた。
そんなある日、ふと、嫁が他の男に口説かれるのを想像すると興奮するという話を拓にした。
「お前もか。最近多いよな。旦那さんが寝取られ性癖ってパターン、多いぜ。俺、旦那さんの目の前でした事もあるぞ」
拓は、そんな経験談を話す。俺は、ゾクッとした。俺の目の前で、嫁が拓に抱かれる……。つい想像してしまった。
「そんな事してるのかよ。相変わらずだな」
「まぁな。でも、不思議なもんで、寝取られ旦那の夫婦ってラブラブなんだぜ」
拓がそんな事を言う。詳しく聞くと、嫉妬や焦燥感が初心を思い出させるんじゃないかという話だった。俺は、それはあるかもなと思った。
「嫁さん、寝取ってやろうか?」
拓が、笑いながら言う。冗談で言ったのだと思うが、俺は考えてしまった。
そんな俺に、
「まぁ、ただ他人に嫁さんを抱かせるだけって言うのは、すぐ飽きるみたいだけどな。なんか、身体だけじゃなくて、心が奪われるのが見たいとか言うんだぜ。そこまで行くとビョーキだよな」
拓は理解出来ないという顔で言う。でも、俺はそれに激しく反応してしまった。ただ抱かせるのではなく、心から惚れさせる……。想像しただけで、驚くほどの嫉妬と焦燥感が俺を襲い、異常なほど興奮してしまった。
俺は、正直にその気持ちを拓に話してみた。
「お前もビョーキなタイプか? 嫁さん、堕としてやろうか?」
拓は、堕とせて当たり前みたいな言い方をした。俺は、それに少しムカッと来てしまい、
「いや、無理だって。嫁、チャラいヤツ嫌いだし」
と言った。
「じゃあ、やらせろよ。もし、1か月で堕とせなかったら、何でもしてやるよ」
拓は、少しムキになっているような顔で言った。俺は、嫁が奪われた事を想像して興奮するのは確かだったけど、里帆が拓に惚れるわけがないという確信も持っていた。里帆は、拓みたいなタイプは大嫌いなはずだ。
そして、勝負はスタートした。と言っても、俺は何か出来るわけではなく、ただ結果を待つだけという少しじれったい勝負だ。俺は、嫁のパート先を教えて、彼女の写真を見せた。そして、基本データを話そうとしたが、
「それはイイや。情報知ったら、つまんないしな」
と言って、拓は拒否した。俺は、たいした自信だなと思いながら、まだ余裕だった。
そして、勝負は始まったみたいだけど、俺の目にはなにも変化はないように感じた。でも、1週間も経たないうちに変化が見えてきてしまった。妙に上機嫌で、俺に今まで以上に優しい感じになった嫁……。あれ? と、思いながらも、まだ大丈夫だと思っていた。
さらに1週間経つと、嫁の見た目に変化があった。メイクをしっかりとするようになったのか、可愛らしい感じになり、髪型も少し変わったた。俺は、まさかと思いながらも、ドキドキしていた。
次の日、拓に連絡を取っていつものコーヒー屋で会うと、彼はやたらとニコニコしていた。俺は、イヤな予感を感じながらも、進ちょく状況を聞いた。
「まだメッセージのやりとりだけだよ。でも、明日お茶するぜ」
拓はスマホを見せながらそんな事を言ってきた。俺は、ビックリしながらスマホを見た。
拓:ホント、ありがとね。
嫁:じゃあ、明日、11時ですよね。
拓:俺、楽しみで今日は寝れないかも。
嫁:大げさですよ〜。おやすみなさい。私も、ちょっとだけ楽しみです。
拓:ちょっとかよ〜。おやすみ〜。
画面の見える範囲にはそんなやりとりがあった。
「い、いつからlineしてるの?」
俺がひるみながら聞くと、
「1週間くらい前かな? なかなかメッセージくれないから、ダメかもって思ったけどな」
と、説明された。拓の話だと、5日連続でホームセンターに行ったようだ。そのうち嫁がいたのは3日間で、商品の場所を聞いて案内される途中に色々と話をしたそうだ。そして、3日目にlineのidを渡し、3日後に嫁からメッセージが来たそうだ。
俺は、本当に信じられなかった。嫁が、お客さんから連絡先をもらって、それに対して返信した? 俺は、動揺しながら拓に詳しく話を聞いた。
「まぁ、人妻って言うのは、大なり小なり不満を抱えてるもんだよ」
拓はニヤニヤしながらそう言うだけで、詳細ははぐらかして教えてくれない。ただ、
「お前の嫁さん、ガードは固いぜ。お前は愛されてるよ。いいのか、俺、たぶん堕としちゃうぜ?」
と言ってくれた。でも、俺はその余裕な感じが悔しくて、
「無理だって。あと2週間しかないぜ? お前の負けだって」
と、言ってしまった。
「そうだな。あと2週間じゃ無理かもな。まぁ、頑張るわ」
拓は、まったく動じる感じもなく、涼しい顔でそう言って笑った。
すると、拓のスマホが鳴った。
「あれ? 里帆ちゃんからだ。紫とピンク、どっちが好きかだってさ。服の事かな? 可愛いな」
と言って、スマホを見せてきた。メッセージだけのシンプルなlineだったけど、あの里帆が俺に内緒で他の男とメッセージをやりとりしているのをリアルタイムで見てしまい、激しく動揺してしまった。
そのあと、拓と何か話したはずだけど、ほとんど記憶がないまま俺は仕事に戻った。
そして、焦りからか、嫁にlineをした。俺の方から仕事中にするのは、滅多にない。
俺:今日、早く帰れそうだから外食しようか? 愛してるよ。
こんなメッセージを送った。すると、30秒ほどでメッセージが帰ってきた。
嫁:うれし〜っ! 愛してる!
こんなメッセージが、色んなデコやスタンプとともに送られてきた。拓とのlineはテキストだけだったのとは対照的だ。俺は、少しホッとしながらも、それでもやっぱりイヤな予感でドキドキしていた。
その後、仕事をさっと片付け家に帰ると、嫁は可愛らしい格好で待っていた。いつもラフな感じでパンツスタイルが多い彼女だけど、ブラウスにスカートで、メイクもバッチリだった。
「可愛いじゃん。そんな服持ってたっけ?」
俺がそんな風に聞くと、
『持ってたよ。何回か着てるけど、気がつかなかった?』
と、少し悲しそうに言う嫁。でも、俺が謝るとすぐに笑顔になった。考えてみれば、俺は嫁に関心がなくなっていたなと思う。どんな服を持ってるか、その日一日がどんな日だったのか、そういうことにいつしか関心がなくなっていた。
そして、会社の飲み会で行った事のある少し洒落た感じのレストランに連れて行き、食事を始めた。
『なんか、いい感じだね。いつもこんなところで飲んでるの? ズルい!』
少しソワソワした感じの嫁。でも、嬉しそうだ。とても、明日俺に内緒で他の男と会うようには見えない。
そして俺は、パートの事なんかを聞いた。
『うん。楽しいよ。色んなものが置いてあるし、みんな親切だしね。でも、たまにお客さんに怒られる』
笑いながら言う嫁。理不尽なお客というのは、どこでもいるようだ。
「赤ちゃん出来たら、パートはどうするの?」
『うん。やめるよ。でも、いつでも戻れる感じだと思う』
美味しそうにゴルゴンゾーラのリゾットを食べながら、ご機嫌で話す嫁。俺は、楽しい気持ちになりながらも、本当に明日アイツと会うのだろうか? と、疑問だった。
食事も終わり、デザートを待つ間、俺はトイレに行った。そして、戻るときにそっと気配を消して戻ると、嫁がスマホをいじっているのが見えた。横顔だけど、嫁が笑顔になっている感じがして、俺は心がざわついてしまった。
でも、嫁はすぐにスマホをしまった。そして、慌てた感じで周りを見回す。俺は、今出てきたような顔をして、嫁に手を振った。
『今日はありがとう。嬉しかった。また早く帰ってきてね』
嫁はデザートを食べながらそんな事を言う。俺は、
「わかったよ。でも、明日はちょっと遅くなるから。夕ご飯も食べて帰るね」
と言った。実際は遅くなる事なんてないのだけど、彼女のリアクションを見たくてそう言ってみた。
『……そう何なんだ。寂しいな……。でも、頑張ってね!』
嫁は、一瞬、間があった。俺は、なんとなく不安な気持ちになってしまった。
次の日、仕事中、気が気ではなかった。それでも、なんとか集中して仕事を片付け、やっと夕方になった。そしていったん家に戻ると、まだ電気はついていない。俺は、近くの公園に行ってベンチに座った。今頃、楽しくやってるのかな? もしかして、最後まで行ってしまったのかな? そんな妄想で、息が苦しくなる。
やっぱり、もうやめよう……拓にそう言おうと思った。
すると、後ろから、
「なにやってんだよ。リストラされたサラリーマンかよ」
と、声をかけられた。慌てて振り返ると、拓が笑っていた。いつものチャラい感じではなく、襟付きの長袖のシャツに、細身のジーンズをはいている拓。髪も、金髪に近かったのがちょっと茶色い程度になっている。
今日の拓は、胡散臭い男というよりは、さわやかな好青年という感じだ。もともとイケメンなので、凄く見栄えがいい。
「ビックリした! どうした? なんでこんなところに?」
俺が質問すると、その質問には答えず、スマホを見せてきた。そこには、口と口でキスをする嫁と拓の自撮り画像があった。
「勝負に出たけど、なんとか上手く行ったよ。もう、時間の問題だぜ」
ザ・ドヤ顔という感じの拓。俺は、画面を凝視したまま固まっていた。軽い感じの、本当に触るかどうかというくらいのソフトなキス……。でも、間違いなく唇同士が触れ合っている。
「明後日、ドームシティでデートしてくるわ」
俺は、拓の言葉にパニックだった。明後日は、休みの日だ。いつも2人で過ごす日だ。でも、俺は嫁から何も聞かされていない。
パニックになって、上の空のまま家に帰った俺を、嫁はいつも通りの笑顔で出迎えてくれた。
『お帰り〜。あれぇ? 早かったね。夕ご飯食べた?』
心配そうに聞く嫁。俺は、大丈夫、食べたよと答えた。でも、実際は食べていない。それなのに、お腹も空いていない俺は、切羽詰まっているのかも知れない。
「里帆は? 食べたの?」
と、聞くと、
『う、うん。食べたよ。ホームセンターの横のラーメン食べたよ』
と、少し言葉につまりながら言う嫁。
「あれ? 今日って、パートの日だっけ?」
『うん。人が少ないから、お願いしますって言われたの』
嫁は、そんな風に答える。小さなウソを重ねる嫁に、俺は血の気が引くのを感じていた。
「そうなんだ。お疲れ様。お風呂は? 先いいよ」
俺はそんな事を言いながら、服を脱いで着替えていく。
『うん。じゃあ、先に入るね。あっ、そうだ。今度の土曜日、人がいないから入ってくれないかって言われてるの。店長には、主人に聞いてみますって言ったけど、ダメだよね?』
嫁は、少し棒読みのセリフみたいな言い方で言ってきた。俺は、来たか……と、思いながら、
「え? 里帆はどうしたいの?」
と、逆に質問した。
『私は、どっちでも良いかな? 店長さん困ってたけど、雅くんとデートしたいし……』
嫁は、歯切れが悪かった。凄く迷っている感じが伝わってきた。でも、俺は思っているのとは逆の事を言ってしまった。
「じゃあ、働きなよ。店長さん困ってるんでしょ? 助け合わないと! 俺とは、日曜にデートすればいいでしょ?」
俺は、言った瞬間に後悔した。
『うん。じゃあそうするね! 夕ご飯は、何か買って帰るよ!』
嫁は、笑顔でそう言った。
そして嫁が先に風呂に入り、そのあと俺が入った。俺は、なんとなく洗濯機の中を確認した。気になる事があったからだけど、奥の方を探ると、シャツにくるむようにして下着が入っていた。そのブラとショーツは、初めて見る下着で、ピンク色の少しセクシーなヤツだった。俺は、拓に好きな色を聞いたのは、これだったのか……と、強いショックを受けた。
拓とお茶をするのに、勝負下着をはいていく嫁……。しかも、たぶん新しく買ったヤツだ。俺は、震える手で下着を元に戻した。
そして風呂から出て寝室に入ると、中は真っ暗だった。
「あれ? 寝たの?」
小声で聞く俺に、
『ううん。起きてるよ。来て……』
と、甘えた声で言う嫁。俺は、手探りで彼女の横に潜り込んだ。すると、嫁は全裸で俺に抱きついてきた。そのままキスをして来る彼女。
『愛してる。赤ちゃん、作ろうね』
と言いながら、俺の服を脱がせてくる嫁。彼女がこんなに積極的なのは、年に数回あるかどうかだ。
「ど、どうしたの? 興奮してる?」
俺がひるみながら聞くと、
『うん。してる。今日は、ずっと雅くんに抱いて欲しいって思ってた……』
と言った。そして、俺を全裸に剥くと、覆いかぶさってキスをして来る嫁。舌が俺の口の中をグチャグチャにかき混ぜてくる。息遣いも荒く、本当に興奮しているのがわかる。
明日の事で、興奮しているのかな? と思うと、俺は嫉妬が大きくなっていく。そして、嫉妬に任せるように彼女を抱きしめ、体勢を入れ替えて彼女を下にした。今度は、俺の方から激しくキスをする。でも、キスをしながらも、拓とキスをしているあの画像が脳裏をよぎる。
俺は、キスしながら挿入してしまった。愛撫もなにもなしでいきなり入れたのに、なんの抵抗感もなく入ってしまったペニス……。嫁も、驚くほど濡れていた。
『あっ、あなた、凄いぃ、うぅあっ』
嫁は、一瞬でとろけた気持ちよさそうな声をあげる。ほとんど真っ暗だけど、目が慣れてきてなとなく嫁の表情もわかる。俺は、キスをしたまま腰をがむしゃらに振った。奪われてたまるか! そんな気持ちだったと思う。でも、30秒もしないうちに、射精感が高まってしまう。いつも早漏気味だけど、今日は自分でも驚くほど早い。
ダメだ、もっと我慢……と、思う間もなく、俺はイッてしまった……。
『雅くん、愛してる。赤ちゃん、作ろうね』
嫁は、真っ直ぐに俺を見つめながら言った。俺は、複雑な気持ちのままキスをした。
しばらくキスをしていたが、嫁が俺の股間の方に移動する。そして、俺のペニスを握り、くわえてきてくれた。丁寧に、愛情のこもったお掃除フェラをされ、俺はすぐに勃起してしまった。
『ふふ。またカチカチになってきた。雅くん、エッチだね』
嬉しそうに言いながら、フェラチオを続ける嫁。でも、俺は拓にフェラチオしている嫁を想像してしまっていた。嫁は、俺のペニスの皮を剥いて舐めてくる。俺のペニスは、小さいせいか皮を被っている。剥けばちゃんと全部剥けるので真性包茎ではないと思うが、いわゆる短小包茎だと思う。
「ダ、ダメだって、出ちゃうよ」
俺は、もうイキそうになっている事に驚きながら、情けない声で言った。でも、嫁はさらに動きを早くする。
『いいよ、出して。いっぱいお口に出して』
嫁は、嬉しそうに言う。その言葉通り、俺は嫁の口の中にぶちまけてしまった。
『いっぱい出たね。気持ち良かった?』
嫁が、甘えた声で言ってくる。
「あれ? 飲んじゃったの? ごめんね!」
慌てる俺。でも、
『大丈夫。美味しかったよ。でも、下のお口に出さないと、赤ちゃん出来ないよね』
と、嫁は嬉しそうに下ネタを言った。俺は、自分の早撃ちが情けないなと思いながらも、彼女を抱きしめて眠りについた……。
真夜中、ふと目が覚めると、嫁が俺にしがみつくように抱きついていた。俺は、少し驚いてしまったが、なんとなく寝たフリを続けた。
嫁は、俺に抱きつきながら、
『ゴメンね……。愛してる』
と、何度も言っていた……。
そして、あっという間に土曜日が来た。パートに出かけるにしては、メイクも服も可愛らしい嫁。でも、俺は何も気がつかない顔で、
「大変だね。頑張ってね」
と、笑顔で送り出した。嫁は、これから他の男とデートに行くとは思えない顔で出かけていった。
それからの一日は、本当に長い一日だった。今頃どうしているのだろう? 手を繋いで遊園地を楽しんでいるのだろうか? そんな想像が膨らんでいく。すでに、軽くとは言えキスをした二人……。それ以上の事があってもおかしくない……。
そして、夕方近くになると、嫁から電話がかかってきた。
『雅くん、今から帰るね。ご飯、なにが良い? 今ならお弁当も総菜もいっぱいあるよ』
嫁は、妙にハイテンションで言う。俺は、適当にお弁当と言った。
『うん。じゃあ、もう少し待っててね〜』
嫁は、明るく言った。でも、いつもとは違うハイテンションが、俺を不安にさせる。すると、拓からメッセージが来た。
それは、俺を絶望に叩き落とすメッセージだった。
拓:とりあえず、身体は堕としたよ。あとは心か……。やっぱ、時間足りないかも。
そんなメッセージとともに送られた来た画像は、ベッドにうつぶせで寝ている嫁を、お尻の方から隠し撮りしたような画像だった。嫁は、全裸で寝ている。でも、不自然に腰が持ち上がったようになっていて、アソコまではっきりと見えてしまっている。そして、アソコのまわりはビチャビチャに濡れているようになっていて、ヌラヌラと光っていた……。嫁が寝ているベッドも、ラブホテルっぽい感じだ。
どう見ても、セックスをした直後……。そんな風にしか見えない。
俺は、我慢出来ずに慌てて拓に電話をした。
「おっ、どうした? 写真見た? ちょっと時間的にヤバいかも」
拓は、脳天気に言う。俺の嫁を寝取った事に、なんの罪悪感も感じていないようだ。もちろん、俺も公認なので罪悪感を持つ必要もないのかも知れないが、それにしてもあまりに普通な態度だ。
「こ、これって、本当に里帆なのか?」
俺は、時部でも声が震えるのを感じていた。
「もちろん。自分の嫁だろ? わかるんじゃね?」
拓は、もっともな事を言う。でも、俺はワラにもすがる思いで、
「他に写真ないの?」
と、聞いた。もしかして、全然違う女性の写真かも知れない……そんな、淡い期待を込めて聞いた。
「他にはないなぁ。でも、次の時、隠し撮りとかしようか?」
拓はそんな事を言う。
「次って?」
「月曜。昼飯食べるけど、たぶんセックスもすると思う」
拓はそんな事を言う。絶句している俺に、
「あっ、音声だけならあるぜ。こっそり録音しといた。証拠がないと、信じないかもなって思ったからさ。どうする? メールの方で送っとこうか?」
と言う拓。俺は、逡巡したが、頼むと言ってしまった……。
そして、10分ほどでメールが届いた。俺は、すぐにその音声ファイルを聞き始めた。
『お待たせ。電気、暗くしてもいい?』
緊張したような女性の声が響く。その声は、間違いなく聞き慣れた嫁の声だ……。
「了解! その下着、凄くセクシーだね。もしかして、俺とのデートのために買ったとか?」
拓は、いつもの軽いノリもままだ。
『そ、そんなわけないでしょ。いつもこんな感じよ』
嫁は、年下に話すような感じだ。拓は、見た目だけなら大学生と言っても通用する感じなので、実際に年下だと思っているのかも知れない。
「そっか〜。残念。里帆ちゃん、おいで」
『う、うん。本当に、触っちゃダメだからね!』
「わかってるって。見るだけでしょ? OK」