当時付き合っていた女には高校を卒業したばかりの奈々美と中学三年になる麻里沙という妹が二人いた。
知り合ってからもう何年も経ち奈々美が中学生だった頃から皆でよく遊んだことを覚えている。
二人のことは自分の妹みたいでかわいいなどと表面上は言っていたが、そんなことはどうでもよかった。
俺には変わった性癖がある。処女に異常な執着があり、興奮するのだ。
その人間自体に興味はない、そこそこ容姿が整っていれば処女だと聞いただけで犯してやりたくなる。
奈々美も麻里沙もまだ処女だ。前々から犯すつもりで色々と考えてはきたが立場上や場所の問題、当然だが素面で襲えば即刻御用になるのは明らかだ。
そんな危ない橋を渡れるはずもなく時間だけが過ぎていった。
ある日、たまたま見た掲示板に強い睡眠導入剤を使って昏睡状態にする方法、薬の種類や効果時間、さらには入手困難な薬の販売サイトまで書き込みがあった。
しかも薬の副作用には高い確率で一過性の前向健忘になることもわかった。不安はあったが俺にとってはこの上ないチャンスだった。
事前に薬、デジカメ、ローションなど一通り揃え、ついに家に女と二人を招待した。久しぶりのお泊まりにテンションが上がっているのだろう、うるさいくらいにはしゃぐ麻里沙に付き合うが内心は今日の計画のことで気が気ではない。平常心でいるよう心がけていた。
夕食時、今日は俺が作ると約束していたカレーのなかに事前に粉末にしておいた睡眠薬を混入した。ここからはどうなるか分からない、賭けだった。
食べ終えたあと暫くして薬が効いてきたらしく、三人とも平衡感覚がなくなりフラフラとしている、次第に立てなくなり、そして完全に動かなくなった。
あんなに騒がしかった部屋が静まり返っている。自分の激しい心臓の音だけが聞こえていた。血の気が一気に引くのがわかる、もう犯罪に足を踏み入れ後には引けない状態になっている。あとは覚悟を決めるだけだ、これ以上のチャンスはこの先もうないと何度も自身に言い聞かせていた。
まずは奈々美を激しくゆすってみる。しかし、薬の量が少なかったのか朦朧としながらも薄目を開け、言葉も発することができる状態だったためこれ以上は危険と判断した。なかなか思った通りにはいかないようだ。
今度は麻里沙をゆすってみる、反応はない。寝息だけが微かに聞こえた。頬を叩いてみるが全く反応はない。何度か試したが動く気配はない。これなら大丈夫と判断し覚悟を決めた。
つづく
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